たとえばあなたが辞書を買ってきて,開いてみたらほとんどの項目が「この項は著作権とやらで保護されているのでご覧になれません」なんて書いてあって塗りつぶされていたらどう思うだろう。ネットワークは,そんな辞書であってはならない。
quote:ボランティアによって作成されている百科事典サイト,ウィキペディアの英語サイトがまもなく20万個目の項目を追加することになる。辞書として成功したウィキペディアは誰でも辞書内容を破壊できてしまう脆弱さを持ちつつも,ひとつの重要なことをしめしているとウィキペディアの根本概念の発明者であるワード・カニンガムは云っている。「それは,人間とはおおむねよいものだということだ」。
最近ははてなダイアリーのキーワード機能を辞書代わりとして使う人が多いようだが,別にけちをつける気はないけど結局商業主義に基づいているサイトは最後にあてにならなくなる。ウィキペディアを使う方が有益だ。誰でもすぐに記事を作成できるので,あなたの知識を活用できるなら参加してみてはどうだろう(できるなら2chや./jのようなサイトに行かないような人にこそ,ぜひ参加して欲しいと思う)。
いまさら云うことでもないが,ネットワークとはひとつの辞書である。この辞書は言葉でも画像でも音楽でも動画でも引くことができて当然。グーグルの検索結果も,あなたが2chなどに書き込んだ言葉も,画像掲示板にアップした画像も,ファイル共有ツールで公開している音楽や動画も,すべて辞書のいち項目に過ぎない。この項目は検索できないということはあってはならないし,結果を表示できないということもあってはならない。世界はすべて辞書の項目で成り立っている。辞書のひとつであるウィキペディアは,だから必要不可欠なのだ。
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